11263. 自己免疫も免疫寛容も

私にとっては「あまり知らない」分野ですので、どうしても論文の読みは甘くなる(細部に突っ込めない)

誰か専門家の解説が欲しいところ。

https://www.nature.com/articles/d41573-021-00014-w

mRNAワクチンの技術を、自己免疫疾患に対する治療ワクチンに応用する方法が模索されている。

元々、自己免疫疾患の人間は、「非自己」としての認識がおかしくなってるので、そのような人に「Tregを誘導するワクチン」を接種して、果たして目論見通りにTregだけが誘導されて、既に作られてしまった自己抗体はブーストされないのか?については、今後の検討がなされるはずですが、そもそもの発想が「ワクチン」とは逆なのだから、どうして、その発想に至ったのか?

天才的だなぁ

これは普通のmRNAではなく「あの」シュードウリジル化が鍵となって初めて可能となった「新しい分野」が開拓されたことを意味します。

preliminaryなデータながら、非自己抗原(卵白アルブミンOVAとインフルのHAが使われてましたが)に対する抗体応答には影響がなく、自己抗原に対してのみTregが誘導され、さらに自己抗原に対しては何故か自己抗体は誘導されないところが、なんとも素晴らしい(けど、なぜ、そこの認識の違いが生まれるのか? その自己・非自己の認識は絶対に間違うことがないのか?私には詳しいことは分からない。誰か解説して欲しい)

コメントの元になったScienceの原著はこちらです。

Krienke, C. et al. A noninflammatory mRNA vaccine for treatment of experimental autoimmune encephalomyelitis. Science 371, 145–153 (2021).

もしも、この話が本当なら、

1、mRNAワクチンによってSARS-CoV-2や、他の麻疹などの既存免疫の効果が悪くなる可能性は否定される。

2、mRNAワクチンによって「自己抗体」が作られる心配も減る。(ただし、人工合成されるLNPの成分あるいは立体構造は、自己と認知されるか非自己と認知されるかは私は知らない)

3、モデルナ接種後の心筋炎については、何ら、説明を与えるものではない。

と私は読みましたが、解釈は正しいかな。