11902. いい教材を見つけた

この人はとても賢い人だ。

これまでは「免疫を知らないバカ」を教材にしてきたけど、こっちの方が、さらに議論は深められそうだ。

この方の視点の中で欠けているのは、COVID-19の重症化は「免疫暴走」に起因していると言うことです。

免疫暴走の引き金になっているのは、細胞の死と、そこに引き寄せられる様々な細胞たち、中でも重要なのはマクロファージと好中球です。

サイトカインストームという言葉は、IL-6などのサイトカインが炎症を引き起こすことを意味し、血液中のサイトカイン・プロファイルから、COVID-19は、まるでマクロファージ活性化症候群の様だと、初期の頃に言われ、IL-6が重症化マーカーとして知られる様になって、抗IL-6レセプター抗体(アクテムラ)や、シグナルカスケードを止めるJAK阻害剤(オルミエント)が使われる様になった。

そもそも、ステロイド治療というのは、ウイルスを除去する免疫の力を弱めるのだから、普通の感染症では使わない「逆説的」な治療を必要とするという点で、「免疫」は諸刃の剣なのだと、皆さんには理解していただきたい。特に、細胞性免疫は、体の細胞を殺すのだから、この活性が強くなりすぎる=対象となる感染細胞が多すぎると、人の状態が悪くなると理解していただきたい。

だからこそ、感染細胞の数を減らすことが、とてもとても重要なのです。

「ウィルスが入りやすくなる細胞が出てきたとしても除去されるので影響はない」そんなことはないのです。除去の過程こそが免疫暴走の時なのだから。

2つ目、感染防御は抗体しかできんけど、重症化阻止にも抗体は効いてきます。1つの細胞から飛び出てきたウイルスが次の細胞に感染する時に中和抗体が効いてくれれば、そこで感染拡大をブロックできる。だから、細胞性免疫を動かせない不活化ワクチンでも重症化阻止効果は見られるのです。

ただし、1つだけ落とし穴があるのは、抗体はcell to cell で感染が拡大する時には、入り込む隙がないので、あまり効果がない。今回のデルタでは、cell to cellの感染能が増大してました。デルタが最も感染力が強く見えるのは、そのためだと考えます。

ADE 抗体依存性感染増強が生じれば、この体内での感染拡大にも影響が及びます。(感染者でのピークのウイルス量が増える)

3つ目、ADEは感染細胞数を増やすことになります。抗体依存性感染増強ですから。

感染細胞を減らすことが最も感染防御にも重症化阻止にも重要なファクターなのに、抗体があるがために、かえって感染細胞が増えてしまう。これが嫌なワクチン禍として私が恐れているものです。

過去に事例がないわけじゃない。デングワクシアは、それで市場から回収する騒ぎになりました。

in vitroでのことが、必ずしもin vivoに反映するとは限らないけど、in vitroで、in vivoが一部なりとも再現できることを研究者は信じて実験を行なっているわけです。

完全にイコールで結ぶことは出来ない、しかし、あり得る可能性を「包含」していると私の中では認識しています。

モニタリングは重要で、不活化ワクチン接種国はシノバックを先行接種した医療従事者での感染者と死者の増加で察知して、mRNAやアストラゼネカの追加接種に切り替え、強権発動でロックダウン した。

日本ではmRNAワクチンだから、そこまでのことはデルタ株では生じなかった。

しかし、1918スペイン風邪が、やはりサイトカインストームによる肺炎で死者を作った様に、「肺」は最も免疫暴走の影響を受けやすい臓器の1つなのです。

理由はいくつかあって、免疫暴走の際には主にIL-8の作用によって血漿漏出が起きる(デングでは出血と言うが、本当は胸水や腹水の貯留から始まる) 血漿漏出が肺で起きると、肺胞腔へ向かって起きると「陸で溺れる」状況となり、それはホンの少量であっても酸素化に影響を与え全身状態を悪くする。

また、局所的な血漿漏出は、その局所では血管内の脱水となり、血栓を誘発する。微小肺塞栓がさらに肺の血液循環を悪くするだけでなく、全身へ血栓を飛ばすことにより突然死につながったのが初期の頃の重症化であり、今でも、自宅死の原因だと考えられる。

よって、なるべく「肺での」ウイルス量を減らしたい時に、少しでも感染細胞を増やしてしまうADEは、避けたい事態なのです。

最後、ウイルスオタクと他の人の理解の違いは、ウイルスがどれだけ「適応進化力」を持ってると思うか否かにある。抗体は下がる、ウイルスは変わる、このせめぎ合いでウイルスが勝つ方にみるか、ウイルスは変われば「弱毒化」すると見るか、そこは人によって違うと思う。

17. 要はワクチンの副反応は別にして、ワクチンが改悪することは科学的にはありえない。 こういう話をすると「今までとは違うことが起こるかもしれないじゃないか?」という人がいるが、それは最早「科学的」ではないんだよね。

デルタで終わるか、デルタの次があるか。

今こそがシナリオの分岐点なんだと私は思っていて、ワクチンを過信してブレークスルー感染を繰り返すと、薬剤耐性菌が生まれる様にワクチンが効かないどころかADEになる株を作ってしまわないか、私はそこだけを気にしているのは、ワクチン行政全体への信頼が揺らぐことにもなりかねないからです。

他のどんなウイルスのワクチンでもADEが〜と騒ぐつもりはない。

麻疹の様に血清型が1つしかないものでADEを気にする必要は一切ない。

でも、こいつは免疫逃避の選択圧に晒されて進化する余地をまだ残していると私は感じるのです。

今、起きてないから、この先も起きないと断言していいか? それにはNoだと思う。

でも、必ず起きるんだから接種しても無意味と騒ぐのも、私はNoだと思う。少なくとも現時点での効果はある。

私は単なる反ワクチンではないけど、ワクチンを過信もしないで欲しいと伝えたくて、3月から毎日、同じことを老人の繰り言の様に繰り返し発言している。

趣味ですよねぇ・・・オタクです・・・