11445. デルタとデルタプラス

この2つでは、ADEの危険性が段違いです。

ここで言うADEは、とりあえず、不活化ワクチンの奴は除き、mRNAワクチンの場合に限ります。

ADEというのは、抗体値が下がってきた時に、ワクチン逃避株に感染した場合に生じます。

デルタの場合、変異はNTDに偏って生じていて、RBDの領域は比較的、武漢型に似ています。

アルファ型もN501Yの変異は、感染力upには効きますが、抗体逃避力には関与してないので、ワクチン逃避とは言えませんでした。

抗体が下がってきた頃と、1回しか接種してないはほぼ同義です。

ワクチン逃避の変異は、代表はE484Kで、南アフリカ、ブラジル、コロンビア株が持っています。確か、ラムダは持ってない、デルタも持ってない。

で、デルタプラスが、今、じわっとこれを獲得しつつあるわけですね。

E484K単独だと、若干、増殖力が落ちますから、ワクチン接種してないナイーブが多い集団(かつての日本)では、むしろ、大人しい株としてじわっと感染が広がります。

そこに、N501Yを合わせて持つようになると、増殖力が復帰し、最強になります。

南アフリカ、ペルーのように、一旦、お墓がたらなくなるくらいに感染爆発すれば、集団免疫で抑えこむことは出来る。中和抗体のエピトープは、RBDだけでなくNTDにもあるので、ブラジル型や南アフリカ型は、そっちでなんとか対処してたみたいです。

これを繰り返して、だんだん、「より良い免疫」を持つことが出来た人が生き延びていくのですが、途中で、淘汰されてしまう人は、普通に感染するよりも重症化するADEがあるだろうなと思っています。

だから、今の私は、既にNTDの領域の中和抗体から逃れた能力を持っているデルタに、E484Kを持つデルタプラスを警戒しています。イギリスやインド、インドネシアで、そんなのが作られていやしないかと。

イギリスを警戒してたら、アメリカから来るかもしれない。

インド型(デルタ)を警戒してたら、ラムダが飛んでくるかもしれない。

ワクチン打ったら一丁上がりジャないんですけどね。

媚びナビさんは認めようとしないADEを防ぐには

1、抗体をあげるブーストワクチン(変異型対応バージョン)

2、これ以上ウイルスに変異をさせない

3。物理的防御を強くする。

この3つが大事なわけです。御老人には秋になったら、またマスク生活&カラオケ抜きに戻すのが大変だなぁ、と今から思っています。

先に入った情報が、「ワクチン打ったらなんでもOK」のバラ色の未来だったので、それを覆して警戒を持たせるのって、本当に難しいと思ってて。

変異株がこれ以上、生まれなければ、良いけど。イギリスがアーンなことやってるんだから、もう「むりぽ」

日本はイギリスに比べればマシですけぢ、お膝元で作られると水際対策が打てません。デルタの広がりが諸外国より遅いのは、検疫がザルと言われつつも保健所と一緒に「封じ込め」がオリンピックがなければ出来ていたからで。

デング熱はADEで重症化する疾患ですが、2回目の感染の5%程度と言われています。抗体の多い時に感染すれば、セーフ。

100人が100人ともADEになるわけじゃない。防ぐ方法はある。

物理的防御は変異株にも通用する。

だから最初は、

「ワクチンの効果が下がってきた」だけに見える時期がある。

ワクチン接種者と非接種者で、同じぐらいの年齢で、重症者数や死者数に差があるか? 統計で比較しないと分からないでしょう。

老人の方が接種者で、若い人の方が未接種の場合、ただ単に老人だから死にやすいってバイアスを、計算上、覆すほどの差があるかどうかの検討は、プロが真面目にデータを揃えて計算する必要があるので、私はADEの懸念までは言えるけど、実際にそうだ!と言い切るにはやや慎重になります。

インドネシアの場合、不活化ワクチンを先行接種した医療従事者が600人感染し、100人が入院し、30人が亡くなった。

これは、いくらデルタ株であっても多すぎる。600人のうちの30人が死亡=IFRが5%って、年齢から考えて異常です。だから、インドネシアは不活化ワクチンから別のワクチンを求めるようになったし、タイはアストラゼネカを追加接種すると決めたんですよね。

これくらいはっきり見えると、わかりやすいのですが、mRNAワクチンは細胞性免疫が保たれるので、少なくとも今のデルタ株の第五波の間は大丈夫じゃないかなと思っています。

強調したいのは、細胞性免疫ってのは「細胞を破壊する」ものです。だから、感染した細胞が多いと、それはサイトカインストームの元になります。免疫は諸刃の剣なの、だから、「取り込むウイルス量」をある閾値以下にすることがとても大事なんです。

古典的なADEってのは、デング熱の感染者の血清で見られるのですが、中和抗体(単クローン抗体)でも、薄めていくと感染増強するポイントがあります。中和抗体でない感染増強にしかならない抗体もあります。

新型コロナの場合、マクロファージへの感染は成立しないと言われているので、デングほどADEが目立たないだろうと宮坂先生などは言われますけど、サイトカインストームってのは感染が成立しなくても生じるので、楽観してはいけません。実験(論文)は、病態の一部を再現しているだけです。再現できない病態なんて、いくらでもある。

だから、論文に書いてないことは起きないんジャーは、物事の捉え方が間違っていると私は思っています。

警戒してマスクすること、そんなにコストがかかりますか?

無いなら無いで、あー良かったで終わること。

起きたら、大変なことだけど、それが「物理的防御」で防げるのだから、想定して対策することが、そんなにおかしいことなのでしょうか?

避難訓練、防火扉、消火栓、ありもしない火事のために、どれだけの設備投資がされているか?

それで大火事が防げているのですから。同じだと思うのですが、なぜか、ファイザーが警戒してるADEが「デマ」呼ばわりされるのだけは納得できません。