9021. コメント(2020/12/11)

(コメントいただきました)

人口密度は、約1km四方の基準地域メッシュを用いていることが可能かもしれませんが、
https://www.stat.go.jp/data/mesh/h27_w.html
実際は市区町村レベルの行政区画を使っているのでしょう。人口の年齢比の情報も当然、入っているのでしょう。昼間(ちゅうかん)人口の情報や
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2000/jutsu1/00/01.html
都市圏では大都市交通センサス調査結果の情報も入れて、人間の移動をシミュレーションしているのかもしれません。
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000035.html
他にも、似たような、地域間移動のデータもあるのでしょう。
たとえば高速道路のICの出入りや、JRの長距離切符や航空券の販売状況をみて、ある程度都市間移動の情報を得ることも可能です。

モデルは学生や支援員さんの超地道で面倒な作業を通して構築しているのでしょう。クソだるい作業を頑張ってくださって感謝。

感染者が他人に感染させる確率(SIRのβとは異なる)に温度依存性の(気温が低い=感染率増)影響をつけたり、人の移動に自粛の影響(コンプライアンス:自粛に従うと移動者数が下がる)のを反映させたりしているのでしょう。

すごい簡単なケースを考えます。ある隔絶された国に地域AとBがあり、地域Aに感染者がいて、Bにいないとします。地域Aの人間が誰も地域Bに行かなければ、Bで感染者が出ることはありません。ただ、地域AとBの間の人の行き来があれば、感染者が移動することでBでも感染が広がり、さらに地域Bの人の出入りが多い地域に感染者が入ったら、出入りが少ない地域に比べ、Bの間で一気に感染が広がります。

気温の情報は気象庁の統計を使うと考えられます。。

数理的なモデルは連続的な微分方程式ではなく、「今日の感染者をもとに明日の感染者数を予想する」形の、帰納的なモデルでしょう。

地域の人口分布、ベースとなる感染率(一人の感染者がある時間幅で何人の人に感染させられるか)、人間の移動(コンプライアンスに依存する)、気温(感染率に補正をかける)、年齢構成(被感染率に補正がかかる、感染後の病状に影響する)が反映されると、よいモデルになるのでしょう。

社会的イベントは、ある一日だけ変数を変えることでガツンと影響を加えることができますが(移動を増やす)、単発なイベントでは顕著な影響を与えることはないでしょう。

これらの基礎データが含まれているモデルは、何ヶ月もの間モデルの詳細化を検討し続けてきた西浦さんのチーム以外には、今後作ることはできないでしょう。少なくても、今からキャッチアップすることは、まず無理です。

「人口密度」「気温」「移動」「コンプライアンス」の4つのキーワードで、以上のことが推測できました。念の為申し上げますが、私は西浦さんとの人間関係やお金の関係など、一切の関係なく、上述の予想は完全に私の個人的な予想です。情報漏えいは一切ありません。私は理工学系の博士号保有者ですが、西浦さんと分野は全く異なります。

私は西浦さんの努力に敬意を表しますが、同じだけの敬意を、様々な基礎的統計情報を地道に蓄えてきた、統計局や国土交通省、気象庁などの長年の努力、および各種統計作成に協力し、統計作成のための税金を支払ってきた、日本国民の皆様にも表します。

このような地道な蓄積は、日本が誇るべき宝だと思います。

(以上ありがとうございました)

SIRモデルの最初は、確か、インドかどっかの麻疹の流行曲線を近似した式だったはずです。

つまり、モデルが正しいかどうかは、「実測値と理論値」の間の合致があるかないかの検証が必要なわけです。

それが可能なのは、西浦さんらクラスター対策班だけとなります。生データを持ってる人間が強い。

空力加熱などの工学系はそれぞれのシミュレーションが必要になるでしょうけど、例えばスーパーカミオカンデや、はやぶさ計画が複数走ることはない。同様に、国家全てのデータを総取りした公衆衛生統計学ってのは、そんなに誰でも手が出せる分野でもないんですよね。全国の仲間を総動員して、データをかき集めてきた西浦学派に歯向かうのなら、それなりの覚悟が必要でしょう。

彼らは太っ腹にもデータも計算式もGithubで公開してるようですから、あっちのモデルと計算式を理解することなく、一方的に投げかけ通ったK値論文の2匹目のどじょうを狙って、許されるとは思いません。

論文というからには先駆者に敬意を払って、がっぷりと科学的な議論を噛み合わせたものを期待します。