8914. コメント(2020/12/02)

(難しいコメント、いただきました)

SIRでIを軽症・重症にわけ、重症の一定割合が死亡+重症者の数が一定値(重症者病床数に対応)を超えた場合は超えた分全員死亡という、医療崩壊(重症者の病床が埋まると定義)が起きる数理モデルを作成し、結果を検討しました。興味深いことに、いったん医療崩壊を起こした場合、重症者向け病床数を増やしてもあまり結果が変わらないんですよね。重症者は治癒や軽症化しにくいので、病床に空きが出にくい。病床数関係なく、あふれた分はそのまま死ぬ。あふれるまでの時間が違うだけです。

SIRで、IをI1(軽症)I2(重症)に分けました。
タイムステップごとの治癒確率γをγ1(軽症から治癒)、γ2(重症から治癒)にわけ、
一定確率pで軽症が重症、qで重症が軽症、qで重症が死亡。
人口における重症の比率がcapを超えたら、超えた分は全員死亡。

モデルに関してはこの場で私が思いついたものです。既報はチェックしていません。たぶん誰かがすでに考えていると思います。
物理の心得がある人だと、数理モデルを生業にしていなくても、これくらい1時間で簡単にできるんですよ。できる高校生の部活でも、なんとかなりそうでしょ?M先生、目玉焼きモデルのエクセルお願いします!

横軸:時間推移(単位はarb. units) 縦軸は人数(人口におけるの比率)
cap (重症者を受け入れられる病床)の値を下げていくと、D(累計死亡者数)の値がどんどん上がっていきます。capの値は人口に対する重症者病棟の比率ですが、この値は勝手に決めることができます。
医療崩壊起こさない=capを変えても死者がほとんど変わらない(累計死者数に変化がない)
病気自体のパラメータが変わってないのにcapを下げると死者が増える=病床が全部うまる医療崩壊の結果、本来死ななくていい人が死んでいることになる。
医療崩壊の状態の際、重症者数が殆ど減らない(満床状態が続く)こともポイント。
SIRの簡単なアレンジで、このような示唆が引き出せます。

当たり前か意外かはともかく、SIRだとγ(ある時間幅で治癒する率)が高いとSが残るんですね(全員感染しない)。0.02だとS残って0.01だと残らない(ほぼ全員感染)。

不幸にも医療崩壊が発生した場合、病床数を増やしてカバーするのではなく、覚悟を決めて、*病床数を徐々に減らして、重症者の対応をしていた医療従事者を軽症・中症者への対応などに振り分け、重症者の増加を防ぐ*ことが正着の可能性があります。もっと極端なことを言えば、医療従事者に余裕がない場合、死者がでるのが前提の上、*最初から重症者病床数を増やさない*ことが社会全体にとって最適なのかもしれません。
もちろん、医療崩壊が行きないのが理想ですが、目の前の重症者を生還させるか、中症者を踏みとどまらせるか、トロッコ問題のようになった場合、どうするのか事前に検討が必要です。西浦先生は当然この問題を認知していると思いますが、下手になにか言っても正しく理解してもらえないどころか、猛烈な批判が怖いので、結果を自分の名前で発表できないのでしょう。政策立案側では把握しているのでしょうか。

数理モデルはこのとおりです。
ttps://drive.google.com/file/d/1qrqpLdRDWHQ4a7ZkwV3L1KfTRu2AsrNT/view?usp=sharing
(エクセルのシートです。普通に表示を待つより、ダウンロードすると速いです。スマホだと見れないかもしれません)
通常のSIRはこちらです。
ttps://drive.google.com/file/d/1tT165BitbSeToIiXJiWmo7M2W-b_13tG/view?usp=sharing

(以上、ありがとうございました)

旭川の吉田病院は「見捨てられた」と言ってます、アレが欧米が医療崩壊を起こさないかのように見えているカラクリです。欧米で死者数が多いのは、老人ホームでクラスターが発生した場合、治療に結び付けずに看取るからです。

とうとう、日本もその議論がないまま保健所か医師を派遣している医局か、誰かが恨みを買う状態のまま始まっています。