8087. 高病原性鳥インフルと特措法

8073. 断言する専門家2 で書ききれなかったインフルの話。

(高病原性鳥インフルエンザで騒ぎ過ぎたのは獣医でしょう、獣医の首、締めてるよね。この話は、また時間がある時に書くことにする。)

宮沢先生が、今回の新型コロナが騒ぎ過ぎだと言う時に、引き合いに出してたのが、BSEの全頭検査と、新型インフルと、高病原性鳥インフルエンザの人への感染だった。

BSE=狂牛病は、人から人へ感染するわけでないので、人間の医療従事者や一般人は、大して騒いでなかったと思う。イギリスへ行ったら献血できなくなるくらいで、被害?を被ったのは、全頭検査をやらないといけなくなった輸入業者さんとか安い牛肉が使えなくなった吉野家とか、そのへんの獣医関係だけだったと思う。

新型インフルと、高病原性鳥インフルは、微妙な関係にある。まず、ウイルスとしての違いから説明しておきたい。

高病原性鳥インフルエンザウイルスは、H5N1ウイルスと呼ばれる。鶏で流行したら、そこの農家の鶏を全部、殺さなければならない。畜産農家=獣医領域では大変です。これの研究の大家が、今は医科研におられる河岡先生です。

鳥から人への感染も滅多に起きてません(鳥のインフルエンザウイルスと人のインフルエンザウイルスは微妙にレセプター(シアル酸の糖鎖)の化学構造が違うので)。あるとしたら、鳥を飼ってる養鶏業者か、鶏を売ってる人か。ぐらいです。高病原性鳥インフルエンザウイルスの人から人への感染は起きてません。(1例ぐらい、親子の例があるだけです)去年の11月ぐらい、武漢の海鮮市場の関係者が肺炎になった時点では、これと似たようなことが考えられていました。人から人への感染はなく、獣から人への感染だけで止まる場合では、全然、公衆衛生に対するインパクトが違うから、最初は様子見だったのです。(それが、あれよあれよの間に人から人への感染が広がってたのに、知りながら隠したのは中国の罪です)

話がそれた。戻します。

高病原性鳥インフルエンザの人から人への感染は今のところパンデミックにはなってません。

新型インフル、2009年当時は豚インフルとか、H1N1pamとか言われてましたけど、最初にブラジルかな? どこかでの致死率の高さから、とりあえず「高病原性鳥インフルエンザ」に準じた扱いで隔離をしましたけど、それなりのスピードで「病原体のランク」を下げて行くことが出来たのは、タミフルも効いたし、鼻グリグリでバンドが出る迅速診断キットも普及版の既存のFluAに反応したから、PCR無しでも診断がその場で出来たので、気をつけるべきは、「発熱外来での感染爆発」だけですみました。確か、学校の一斉休校も、ほとんどやらずに済んだ記憶です。

新型インフルの教訓は生きていて、発熱外来に人が集中することがないように、新型コロナでは保健所がスクリーニングをかけるようにして、保健所が結果として死にましたけど。断じて「総括」が無かったわけではないのです。

7974. 狂牛病と鳥インフル

河岡先生は、H5N1鳥インフルが人間にきた時の恐怖を煽って研究費を稼ぎ、新型インフル特措法の基礎を作ったと言われています。(法律を作ったことは、悪く無かったと思いますけど。)獣医でインフルエンザウイルス研究の大家として、もう一人、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターの特別招聘教授 喜田宏先生がおられます。喜田先生は河岡御大の師匠でもあるけど、弟子が人人感染をあまりに煽るので、嗜める役をよくやっておられました。高病原性は、あくまで鳥における病原性であると、彼は講演会をするたびに強調しておられました。そこら辺のところ、宮沢先生が獣医として騒ぐのは自由ですけど、そのせいで迷惑してたのは人間の医者の方ですので、あまり言わない方がいいかなぁと思います。