7995. 中野剛志氏(元官僚)

7971. 中野剛志(評論家) の続き(第二弾)

西浦教授は、流行前のような生活を続ければ東京都内の感染者数は7月中に1日100人以上になるという試算を示し、警鐘を鳴らし続けた(*2)。(*2) https://www.yomiuri.co.jp/national/20200603-OYT1T50064/

これに対し、週刊新潮は、宮沢准教授のコメントを紹介して批判した(*3)。(*3) https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06170559/?all=1

しかし、7月2日、東京都の新規感染者数は107人となり、西浦教授の予測は的中したのである。結局、7月の全国の感染者数は4月を上回る約1万7千人に達した。8月1日の感染者数は1535人と4日連続で1千人を超え、一部の地方自治体が独自の緊急事態宣言を発したり、休業要請を行ったりするという事態となった。つい1カ月前に「緊急事態宣言は無意味だった」などと批判した論者たちの舌の根も乾かぬうちに、この有様である。

もちろん、今後のために、専門家会議の業績を検証することは不可欠である。しかし、専門家会議が直面していた事態を正確に理解しなければ、有意義な事後検証などできないはずだ。

専門家会議が直面していたのは、次の五つの困難であった。

第一に、新型コロナウイルスの怖さや難しさは、感染力や毒性よりもむしろ、正体がよく分からないという「不確実性」にあった。専門家会議は、その「不確実性」と戦っていたのである。

感染症にまつわる不確実性については「世界パンデミック不確実性指数」という指標がある。それによると、新型コロナウイルス感染症の「不確実性」は過去の感染症と比較して圧倒的に高い。その不確実性指数は、3月31日時点でSARSの約三倍もあったのである(*4)。(*4) https://blogs.imf.org/2020/04/04/global-uncertainty-related-to-coronavirus-at-record-high/


3月頃まで、新型コロナウイルスはインフルエンザと同じようなものだと軽視する論者たちが少なくなかった。彼らは、米国のインフルエンザによる死亡者が1シーズンで1万人から3万人もおり、2017~18年シーズンでは6万1千人もいたというデータを挙げ、専門家会議や西浦教授の警鐘は過剰だと批判していた。

しかし、米国の新型コロナウイルス感染症による死亡者は、8月2日時点で15万人を超えている。「コロナを過剰に恐れるな」などと説いていた論者たちは、米国における死亡者が15万人を超えると予想していたのだろうか。

しかも、新型コロナウイルスについては、研究が進むにつれ、新しい報告が次々と出ている。例えば、5月18日、厚生労働省は、患者の肺の血管に血栓ができて呼吸不全を起こす恐れがあるとして、診療の手引きを改定した(*5)。(*5) https://jp.reuters.com/article/idJP2020051801001964


また、重症化のリスクが高いのは高齢者と基礎疾患のある者だけだとされていたが、6月25日、米疾病対策センター(CDC)は妊婦を重症化の高リスクがある者に追加した(*6)。(*6) https://www.asahi.com/articles/ASN6V4K7JN6VUHBI00F.html


7月には、若年の患者であっても、回復後に疲れや息苦しさ等の後遺症があると報じられた(*7)。(*7) https://www.asahi.com/articles/ASN7K41JSN7FULBJ005.html


また、これまで新型コロナウイルスの空気感染はないとされていたが、7月4日、239人の科学者が世界保健機関(WHO)に対し、空気感染の可能性を示す科学的根拠があるとする書簡を発した(*8)。

(*8) https://jp.reuters.com/article/covid-health-transmit-scientists-idJPKBN24705X


target=”_blank”>https://facta.co.jp/article/202005016.html専門家会議を批判する論者の中には、積極的な集団免疫の獲得を主張する者もいた。しかし、7月13日、患者の再感染に対する免疫は数カ月で消えるという研究が発表された(*9)。(*9) https://www.jiji.com/jc/article?k=20200714040323a&g=afp


7月28日、WHOは、新型コロナウイルス感染症には、インフルエンザとは異なり季節性はないと警告した(*10)。(*10)https://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2020/07/286102.php


また、欧米諸国とアジア諸国とで、感染者や死亡者の数が大きく異なることが明らかとなったが、その要因については、専門家の間で未だ論争中である。そして、治療薬やワクチンの完成はいつか、そもそも完成し得るのかについても不明であることは言うまでもない。

ことほど左様に、新型コロナウイルスは未知の部分が多く、その性質や対処法については、専門家の間でも依然として見解が一致しない点がある。「科学に基づいて対策を決めるべきだ」と言うのは簡単だが、肝心の「科学」が新型コロナウイルスについて十分に分かっていないのだ。

なるほど〜 宮沢先生は3月にはD614G変異のことも、後遺症のことも、空気感染のことも、クロロキン副作用のQT延長症候群のこともわかってたのか〜。

回復期血清療法のnegative dataもわかってたのか〜