7832. 坂本さんありがとう

WHOが変わればインフェクションコントロールナースも態度を変える。

ありがとう! 以下、引用

https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/covid-19-event

「接触感染の可能性はありますが、その可能性は飛沫感染よりも低いと考えられています。なるべく人と人とが物を共有することを避ける工夫が必要でしょう。また、最近話題となった空気感染は換気が悪く、人が多くいて、発声がある空間。いわゆる3密の環境で起こりうると言われています。換気が重要です」

演劇などの場合、演じる側はマスクを着用することは難しい。そのため、「観客と演じている人との間に距離を持たせることが望ましい」と言う。

「呼吸をしているだけで、ウイルスは多少は排出されます。観客についても、隣の人との間に1m以上の距離があるのは望ましいでしょう。お隣同士のお話もなるべく少ない方が良い。例えば1m以上離れるということが難しい場合にはマスクをつけておいた方が良いということになります」

飛沫感染、接触感染、換気が悪い環境でウイルスがしばらくの間、漂うことによる空気感染。様々な感染経路が考えられる中で、最もわかりづらいことの1つが換気の方法とその程度だと坂本さんは言う。

「ワンルームマンションなどであれば、窓を開けて、ドアを開ければ空気が通るからわかりやすいですよね。でも、劇場はどうするのか、コンサートホールはどうするのか、控室はどうするのか。感染対策に初めて取り組む方からすればわかりにくいポイントだと思います」

空気調和・衛生工学規格では、1人あたり30立方メートル(毎時)の換気量を確保することが定められており、大型の商業施設などではこの基準を満たすことが設計の段階で求められている。

厚労省は「換気の悪い密閉空間」とは、一般的な建築物の空気環境の基準を満たしていないことを指すもの、とした上で、一人あたりの換気量約30立方メートル(毎時)を満たせば、「『換気の悪い密閉空間』には当てはまらない」との見解を示している。

しかし、坂本さんはこのような換気量になるよう空調設備が設計されていたとしても、「実際には基準が満たされていないケースがあることがわかっている」と問題提起する。

「似たようなケースは病院でも起こりうるものです。結核の患者さんなどを隔離するための陰圧室はマイナス2.5パスカルよりも大きな圧力が出るよう設計されていますが、フィルターの目詰まりなどで、その基準を下回る圧力差しか得られない場合もあります。メンテナンスや測定などを定期的に行う必要があります」

「あくまで飛沫感染の対策を行うことが第一のポイントですが、締め切った空間で、大勢による発声が一定時間以上あった場合などに、非常に小さな飛沫が空気中に滞留する可能性はある。空気中にウイルスが漂うことのリスクも考慮し、換気を徹底することの重要性を認識する必要があるでしょう」

ガイドラインなどでは換気を徹底する、とだけ定められており、その具体的な方法やどれだけの換気を行えば感染対策として十分なのかが示されていないケースが少なくない。

「窓を開ければいいという簡単な話ではないんです。窓のない空間ではどうすべきでしょうか?リスクを減らすためには、それぞれの環境に合った対策を行う必要があります」

坂本さんが提案するのは、空調がしっかりと機能しているかどうかを確認し、十分な換気量が確保されている空間には認証のステッカーを貼るなど、施設管理者、施設を利用する事業者、そして利用者に広く安全性を周知する方法だ。

「東京都では飲食店などに対してステッカーを貼ることでその店で、感染防止対策が徹底されていることを示すという取り組みが始まりました。同じことを換気に関しても行えば良いと私は思います。そうした取り組みがあることで、少しでも安心して施設を利用することができるようになるのではないでしょうか」

「密閉された屋内の空間で大勢の人が声を出すことにはリスクがあると思います。屋内で同じことをやったとしても、人数や滞在時間、発生の頻度や程度、その環境の換気の条件などによってもリスクは変化します。屋外で人がまばらな状態でマスクをしながら声を出す場合は問題が少ないかもしれない。このリスクを定量化して示すことは非常に難しいです」

「一概には言えませんが、多くの場合、コール&レスポンスのような行為は何かしらのリスクを抱えていると理解した方が良いでしょう」

坂本さんは「人が集まるイベントに関してはリスクは常にある、ゼロではないということを前提として考えないといけない」と強調する。

「もちろん前提となるリスクは東京で開催するのか、岩手で開催するのかで変化します。そこにはどの地域に住む人が集まるのか。その人々は普段どのような行動をとっているのか。様々な要因の結果としてその場での感染リスクは決まりますが、現在の状況ではゼロになることはありません」

「今、これをして大丈夫ですか?という質問は多くいただくんです。YesかNoの二択で教えてください、と。でも、正直、今の状況では100%大丈夫ですと言えることはないと言わざるを得ません。人が集まり、少なからず接触する以上はリスクはあります。その中でリスクをいかに下げていくのかを考える必要があります」

どのような工夫をすることで感染リスクを低くすることができるのだろうか。

「一番安全なのは、参加する人が声を出さないで、距離を保って座ること。クラシックコンサートのスタイルが最もイメージしやすいかもしれません。もしくは基本的に会場の中で発声をするのが演じている側だけである可能性が高い演劇なども、観客とも距離を保ち、換気が良ければリスクは低いかもしれません。屋外のスポーツイベントなども、人が密集しないように座り、シャウトはしない。こうした工夫でリスクが低い形での開催が可能なものは少なくありません」

「音楽のライブでもコール&レスポンスをなくすことでリスクを下げることは可能だとは思います。ただ、『それで楽しいのか?』という感染リスクとは別の問題がありますよね」

「リスクを下げるということだけを目指せば、様々な対策が考えられます。ただ、それが楽しいのかどうかということは集客にも影響するでしょうから、また別の深刻な問題だと感じます。非常に厳しい時代ですよね。私も正解は持ち合わせてはいません」

新型コロナウイルスの感染拡大により、「人が近くに集まり、声を出し、一体感を持って参加することによって満足感が高まるイベントほど開催が難しい」。

「感染拡大防止策を徹底することなく拙速に進めることは、結果としてそのイベント全体へのネガティブなイメージを植え付けてしまうことにもなりかねません。慎重に、慎重に。良い前例を積み上げていってもらいたいです」