7767. K値に読経

(コメントいただきました)

7765. K値の墓

K値推しですが、最後に読経させてください。
考案者の方が暴走してしているように見える故、考案者と同じく物理学を専攻した私が、推した責任をとってK値の意図を説明し、看取ります。

K値は特定局面では強力な指標です。フィットするパラメータは3つで、頻度因子、感染拡大速度の指標(放射線業界でいう半減期に相当する指標)、そして感染拡大速度の変化の指標(徐々に感染拡大が遅くなっていくが、その遅くなり方の指標。もちろん感染拡大が速くなる可能性もある)です。

このモデルは、「感染者は○日ごとに倍(or半分)になる」という最も単純化されたモデルに、「感染が収まる状況においては、感染拡大はより遅くなることがある」という近似を加えたものです。

確かに、このモデルのパラメータには、疫学的パラメーターは顕に含まれていません。しかし、疫学的パラメータを顕に含むモデル以外は信用できないとは必ずしもいい切れません。そもそも、「○日ごとに倍になる」予測にも疫学的パラメーターは顕に含まれていません。それでは、「○日ごとに倍になる」予測は全く無意味でしょうか。「○日」には疫学的情報が陰に含まれています。そして、わかりやすい第ゼロ近似としては、最適であると思います。

疫学の情報を入れた複雑なモデルを考えるのは確かに重要です。しかし、どのようなモデルであっても、「国民の行動」を取り入れる必要があります。「政府の行動」は「国民の行動」に影響を与える変数であり、最終的に効くのは「国民の行動」です。

単純なモデルは、「国民の行動」が変化しない(定数とみなす)、あるいは現状のまま変化する(一次関数とみなす)ものとします。国民の行動が予想より変わってしまうと、モデルのパラメーターに大きな影響が出ます。この場合、現状のモデルを責めるは、お門違いです。人間の未来の行動を完全に予知するのは無理です。

K値モデルが最近合わなくなっているのは、
・国民の行動の変化が急激であり、それを追えていない(モデルを安定化させることができない)
・特に「感染拡大速度の変化の指標」を確立させることができない(フィットできていない)
の2つの理由でしょう。以前の「感染拡大速度の変化の指標」を今でも適用することでピークアウトの時期を誤って予測したようですが、この値は状況に応じて変えるべきパラメータであり、常に一定の値にするのは誤りです。

K値モデルが適用できないのであれば、それは恥ずかしいことではありません。
あらゆる状況を一つのモデルで説明できることなんて、ないわけですから。
「外部環境(国民の行動)の変化が激しい為、K値モデルの前提で予測することはできない」
なぜ、そう正直に言えないのでしょうか。K値モデルの意味がないわけではない。ある示唆を引き出すことに成功しているのですから。
外れるべきなら、外れてもいいのですよ。

おそらく、これ以上説明しても、考案者はK値モデルを正しく使うことはできないのでしょう。
完全に目が曇ってるようです。せっかく着眼点はよかったのに、とても、とても、残念です。
考案者のことは嫌いでも、K値モデルのことは嫌いにならないでください。K値モデルは状況次第では優秀な子なのですから。

合掌。

(以上、ありがとうございました)

K値というよりも、ゴンベルツ関数?が優秀ってことで。

宮沢先生も見捨てました、アーメン!