7421. VKORC1 のpromoter SNP

候補SNPを、東北大学の大隈先生が挙げておられた。

(以下、コピペする)

いわゆる”人種”によって異なる遺伝子型は多数存在する。例えば有名な例として、HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は組織適合性抗原(ヒトの免疫に関わる)として働くが、その「型」は”人種”によって異なることが知られている。
だが、もっとCOVID-19の病態や、とくにその重症化と関係しそうな遺伝子型は無いのだろうか、と思っていたところ、ソニーコンピュータサイエンス研究所所長の北野宏明さんから非常に興味深い論文を紹介して頂いた。それがこちらである。
Ross et al.: Worldwide allele frequency distribution of four polymorphisms associated with warfarin dose requirements. J Hum Genet, 55, 582–589, 2010

一見してこのタイトル「ワルファリン投与要件に関連する4つの多型の世界的対立遺伝子頻度分布」だけでは、これがCOVID-19と関係するとはわからない。だが、ワルファリンとは典型的な血液凝固阻止剤であり、血が固まりやすくなる血栓の状態を改善することにより、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ効果がある。
実は4月以降、COVID-19の重症例では、全身で血栓が生じることにより多臓器不全に陥って死に至るという報告が多数、為されるようになり、年明けに「新型肺炎」と呼ばれていたような、呼吸器系だけの問題ではないという病態が明らかになりつつあった。
上記の論文では、ワルファリンの容量を決めるのに影響のある遺伝子型として4つの遺伝子の1塩基多型(SNPs)に着目し、そのうちとくにVKORC1という遺伝子の rs9923231というSNPは、東アジアの集団において特徴的な地理的差異があることを示したものである。

血液凝固にはビタミンKが関わっており、VKORC1という遺伝子はVitamin K epoxide reductase subunit 1というタンパク質を規定し、このタンパク質がワルファリンの標的なのだ。ワルファリンの投与要件には個人間でばらつきが大きく、この研究の背景には、個人の薬剤に対する感受性に寄与する遺伝的要因を明らかにする必要性がある。ワルファリンは、1日の投与量が0.5mg程度で効く人がいれば、10mgで初めて効く人がいるなど、効き目の個人差が非常に大きいのだ。ワルファリンの投与量の調整がうまく行かないと、脳出血や消化管出血など重大な出血性の副作用が生じたり、逆に効果が不十分となると血栓が生じる。
この研究成果では、アフリカ系では対立遺伝子の「T型」がほとんど見られず、逆に東アジアでは「T型」非常に多いことが示されている。つまり、このVKORC1遺伝子のT型を持っているということが、山中先生が言われた「ファクターX」なのではないだろうか。

(以上、https://nosumi.exblog.jp/amp/28116457/?__twitter_impression=trueより引用)

ビタミンKの主要な作用は、血液凝固に関与するものです。 血液凝固するのには、プロトロンビンなどの血液凝固因子が必要ですが、プロトロンビンが肝臓で生成されるときに、補酵素として働くのがビタミンKです。 そのためビタミンKが欠乏すると血液中のプロトロンビンが減少し、血液凝固に時間がかかり、出血が止まりにくくなります。

凝固因子のGla化という「働き」を終えたビタミン Kを還元し再生する酵素がVKOR (ビタミンK エポキシドレダクターゼ)

Tのalleleの頻度は、アジアに多い。

T のpromoter活性は低く、VKORC1 mRNAの量をCに比べて70%に下げる。

ビタミンKとVKORを奪い合うワーファリンは「T」の人種(アジア)では少なくても効果が出る(多く処方すると出血に繋がる)、つまり、ビタミンKの再生量が少なく凝固因子の量がアジア系は少なめ、凝固系が亢進すると生じる血栓症の発症比率はアジア系は低い。と考えることが可能??かも知れない・・・・

コロナに関連づけた場合のファクターXの意味は、新型コロナの感染感受性って意味だと思うけど、このVKORC1のSNPは死亡率が低いこととの相関の方に効くんだと。

とりあえず、メカニズムのストーリーは立つわけです。(高い低いの方向性は合ってる)

ところが、大隈先生のブログをコピペしたnanfさんに対しての、永江くんの返信がぶっ飛んでるんだよね。

全く論文の中身も大隈先生のブログも実は読んでないとしか思えないんだよね。

疑似相関なんて言葉を覚えたもんだから、使って見たくてしょうがない子供って感じ。

だって、これはCYPについてはalleleに人種差なしっていう論文なんだから。疑似相関なんて最初からしようが無いのよ。

CYPというのは、薬剤代謝酵素チトクロームCの遺伝子。ワーファリンの量を変化させるかもね?って仮説は立てては見たものの、この論文では外れたって報告なのに。