6882c. ELISAだろうが

IC だろうが大差はない。

抗原に何を使うかによって、品質は変わるのだ。

新型コロナだけに特異的な部分を抗原として、そこに反応する抗体だけを捕捉するか、それとも、ウイルス粒子丸ごとや旧型のコロナウイルス(4種類ある)と相同性の高い部分を固相化した製品か、それによって結果は大きく異なる。

ELISA法か、イムノクロマト法かは、検出の部分の違いでしかない。

肝心のは、抗原として何を用いているか、である。

ELISAという抗体検査については、昔は研究室で自作するのが当たり前だった実験方法である。実際に、ELISAをつかったコロナウイルス抗体の定量検査はすでに報告されている。ただし、筆者が論文を読んだ限りは、多くの報告はデータが不十分であり、信頼できるものはごく一部であった。

まだ危うい状態であり、基本をおろそかにしない堅実な研究が望まれる。

この世界的危機において、こうした基本的な検査の確立に先進各国が苦闘している一方で、迅速検査の粗悪品が流通してしまった現状は、科学・医学にまつわる現代社会の深刻な問題を露わにしたと思っている。

過去10年以上にわたりあらゆる先進国が「すぐに臨床応用できる研究」と「金になる研究」を過度に推し進めたことが、良質だが地味な研究を駆逐してしまった。これがために、大学・産業ともども基礎的な技術力が弱ってしまい、第二次大戦後最大の世界的危機に対応が遅れるというのは皮肉なものである。ここでは詳細には立ち入らないが、この問題はよく覚えておき、コロナ戦後に検証が必要と思う。

中国の場合、許認可制度が甘いので、どんなベンチャーが作った怪しいものでも輸出されていく。

日本が遅いのは、「科学研究費」の目的外使用が認められないことと、患者の人権を重視するあまりに、検体の使用に「倫理委員会の承認と本人の同意」が必須なのこと。

人権の制限が緩い中国のスピードには、逆立ちしても適わない。

Herd immunityが60%あれば流行は止められると言うが、他の旧型コロナに対する抗体なら意味がない。

本当に見分けられているのか?そこが問題です。