6608c. 高山先生

(拝借します)

これまでの内外における積極的疫学調査のデータを見ると、どうやらスーパースプレッダーとは「人」の特性ではなく、「環境」の特性によるものと考えられます。つまり、クルーズ船とか、宗教団体の集会とか、屋形船とか・・・ そのような環境をウイルスに提供しないことが重要なんですね。

そしてもうひとつ・・・、何度も繰り返し私が述べていることですが、病院をスーパースプレッダーの場にしないことが重要です。そのためにも、軽症者が病院に殺到する事態を何とか回避しましょう。受診する人がマスクを着用したり、手指衛生を心がけることはもちろんですが、やっぱり病院の受診者数そのものを減らし、それぞれの滞在時間を短くすることが、院内感染のリスクを減らすのです。

ですから、どうか症状が軽い方は診断を求めて受診しないでください。そもそも、診断がついても軽症者に対する特異的治療はないのです。むしろ、体力が低下した方が集まる病院で感染を広げてしまうリスクがあるのです。あるいは、あなたが新型コロナに感染していなかったとしても、病院で感染して帰ってくることになるかもしれません。

鼻腔や咽頭拭い液によるPCR検査の結果を過信している方もいるようですが、この検査の感度は高くなく(おそらく70%以下)、陰性であっても感染を否定できません。しかし、陰性結果をもらった人は(実は感染者であるのに)感染予防をとらなくなるリスクがあることを、この検査の特性を理解している医療者は憂慮しています。あと、この検査を実施すると咳き込む方が多いため、ウイルスが撒き散らされて医療従事者への感染リスクを高めることも知ってください。

ですから、新型コロナが地域的に流行しているあいだは、風邪症状を認めたら「自分は新型コロナに感染したんだ」と考えて、症状が治まるまでは自己隔離を徹底してください。ほとんどの方が風邪のままで軽快するはずです。ただし、基礎疾患がある方や高齢者については、症状を認めた段階で、かかりつけ医に相談することをお勧めします。場合によっては早期の診断と見守りが必要になるかもしれません。

あと最後に・・・、とくに基礎疾患のある方々へのお願いです。どうか医師の指導を守って内服し、規則正しい生活を送り、生活習慣病のコントロールを保ってください。これは新型コロナウイルスに感染したときの重症化予防にもなりますが、そもそも基礎疾患の合併症を予防することにも繋がります。

新興感染症の流行期に病院への集中を軽減することは、感染症に限らず、すべての疾患の重症化を予防することでもあります。ま、はっきり言うと、「忙しくなりそうなので、脳梗塞とかにならないでね」ってことです。

(以上 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2726515674068589&id=100001305489071より)

陰謀論を撒き散らすワイドショーに対抗するために、忙しい人が、これ以上の長文を毎日のように出さなくてはならない労力に、頭が下がります。

せめて、拡散に協力させていただきます。

1つつけ加えるならば。

「環境」の中の「密室要素」はとても重要です。SARSの時、陰圧隔離が無理だと思い切って病室の窓を開け放ってしまった貧しい国の方が早く制圧に成功しています。

ご自宅でも、これから春になってあったかくなるので、お部屋の換気を。