5841. 「頭おかしい」発言

令和元年11月29日判決言渡平成31年(ワ)第69号(広島地裁)損害賠償請求事件の判決文が、余命リターンズ0150に載っている。

本件ツイートの投稿が,弁護士としての品位を失うべき非行(弁護士法56条1項)に該当するとみる余地もあるというべきであり,本件ツイートを懲戒事由とする本件懲戒請求2が,事実上又は法律上の根拠を,欠くものとみることはできない。

がゼロ円判決の理由。

(佐々木弁護士へは15万が認められている)

ツイッター一発で懲戒請求は酷いと思ったけど、これは私の予想を超えて素人に優しく弁護士に厳しい判決でした。二人で和解金10万よりは一人でも15万の賠償金の方が高いと言えなくもないけど・・・・・

(以下、引用、誤字は原文ママ)

第3 当裁判所の判断..

1 本件の訴えの提起が民訴法142条に違反するかについて

被告らは,本件の口頭弁論終結後に,当裁判所に対し,本件の訴えが民訴法142条に違反する旨の書面を提出していぅが,本件の訴えに係る当事者,請求の趣旨及び原因を同一にする訴訟がほかに係属しているとは認められない。

被告らは,原告らが各選定者以外の者を被告として提起した本件と同種の訴訟や,原告ら以外の懲戒請求の対象となった弁護士が原告となり,各選定者ら以外の者を被告として提起した本件と同種の訴訟の存在をもって,本件の訴えが民訴法142条に違反すると主張するものと解されるが,これらの訴訟が本件と当事者,請求の趣旨及び原因(訴訟物)を同一にするものでないことは明らかである。

したがつて,本件の訴えの提起は民訴法142条に違反しない。

2 本件懲戒請求1が不法行為に該当するか(争点(1))について

(1)ア弁護士法58条1項に基づく懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠く場合において,請求者が,そめことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて懲戒を請求するなど,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときには,違法な懲戒請求として不法行為を構成すると解される(最高裁平成19年4月24日第二小法廷判決。民集61巻3号1lo2頁参照)

被告らは,上記第2の2(1)イのとおり,弁護士法58条1項が弁護士め非行を把握するための端緒を広くすることを目的とするものであることからすると,懲戒請求をするに当たり相応の根拠を必要とするものではなく,また,懲戒請求が不法行為に当たるか否かは受忍限度を超えるものか否かにようて判断すべき旨の主張をする。

 しかし,弁護士法58条1項が,請求者に対し恣意的な請求を許容したり,広く免責を与えたりする趣旨の規定でないことは明らかであるから,同項に基づく請求をする者は,懲戒請求を受ける対象者の利益が不当に侵害されることがないように,対象者に懲戒事由があることを事実上及び法律上裏付ける相当な根拠について調査,検討すべき義務を負うというべきであり, したがって,懲戒請求をするに当たり相応の根拠を必要としないとか,懲戒請求が不法行為に当たるか否かは受忍限度を超えるか否かによって判断すべきということはできない。被告らの上記主張は独自の見解であって採用できない。

 証拠(甲9, 10)及び弁論の全趣旨によれば,原告佐々木は,本件声明の発出に関与しておらず,また,本件声明の内容に賛同する活動もしていないことが認められる。

したがつて,本件懲戒請求1は,事実上の根拠を欠く懲戒請求であったということができる。そして,各選定者らが本件懲戒請求1をするに当たり,原告佐々木が本件声明の発出に関与したのか,また,本件声明の内容に賛同する活動をしたのかなどの事実関係を確認したことはうかがえず,かえって,各選定者らはこれらの点についても何らめ調査や検討をすることもなく本件懲戒請求1をしたことが認められる(甲9,弁論の全趣旨)。

被告らは,原告佐々木が本件声明に賛同してその活動を推進しているとみることができた旨の主張をし,その根拠として,原告佐々木が東京弁護士会に所属する弁護士で,本件声明に対する反対運動や抗議活動を行っていないことを挙げる。しかし,本件声明が,東京弁護士会会長が弁護士会内の手続に則り,会長の責任において特定の法的問題に対する意見表明をしたものであることは,本件声明の内容を読めば容易に判断できるものであり,原告佐々木が東京弁護士会に所属する弁護士で,本件声明に対する反対運動や抗議活動を行っていなぃとしても,原告佐々木が本件声明に賛同してその活動を推進しているとみることのできるものではない。本件声明が各選定者らとは意見を異にするものであるとしても,東京弁護士会に所属する弁護士が本件声明に対する反対運動や抗議活動をし牟いことが各選定者らに対する不法行為を基礎づける違法な行為といえないことは,各選定者らも十分に認識できるものといえる。

したがつて,各選定者らは,本件懲戒請求1が事実上の根拠を欠くもあであることについて,通常人としての普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに本件懲戒請求1に及んだということができる。

 以上によれば,各澤定者らによる本件懲戒請求1は,事実上の根拠を欠くものであり,かつ,各選定者らは通常人としての普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのにあえて懲戒請求をしたということができるから,本件懲戒請求1は弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠く違法な懲戒請求として,不法行為を構成する。したがつて,各選定者らは,原告佐々木に対し,不法行為に基づく損害賠償義務を負う。

3 本件懲戒請求2が不法行為に該当するか(争点12))について

(1)上記2(1)のとおり,弁護士法58条1項に基づく懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠く場合において,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を久くと認められるときには,違法な懲戒請求として不法行為を構成すると解される。

②本件ツイートは,その内容に鑑みれば,本件懲戒請求1を含む原告佐々木に対する多数の懲戒請求が根拠のない不当なもので,原告佐々木の損害賠償請求は認められるべきであるという,原告佐々木に対する多数の懲戒請求が行われていることへの問題意識から,原告佐々木に対する懲戒請求を批判し原告佐々木の見解に賛同する意見を表明する目的でされたものといえる(甲10)。

そして,上記2で認定説示したとおり,本件懲戒請求1が不法行為に該当するものでもあることに照らせば,上記の目的自体は何ら懲戒事由に当たるものではないというべきである。

しかしながら,本件ツイートは,原告佐々木に対する懲戒請求について「頭おかしい」という侮辱的表現を用いている。たとえ明らかに根拠を欠く懲戒請求をすることを批判する目的で用いたものであるとしても,あえてそのような表現方法を採らなければならない理由はなく,「頭おかしい」という侮辱的表現が各選定者らを含む懲戒請求者を不必要に誹謗するものであるとの評価は免れない。しかも,本件ツイートは,弁護士である原告北が,弁護士である旨を公開している自らのアカウントを用いて投稿したものであり,上記表現を見た者において,弁護士の品位についての疑義を生じさせるおそれのあるものでもあるというべきである。

 そうすると,本件ツイートの投稿が,弁護士としての品位を失うべき非行(弁護士法56条1項)に該当するとみる余地もあるというべきであり,本件ツイートを懲戒事由とする本件懲戒請求2が,事実上又は法律上の根拠を,欠くものとみることはできない。

 原告北は,上記第2の2唸)アめとおり,各選定者らを含む原告北に対する懲戒請求をした多数の者の中に,本件声明等に対する意見表明の手段として本件懲戒請求2をした者がいることをもって,本件懲戒請求2が不法行為に該当する旨の主張をする。しかし,各選定者らの中に政治的主義・主張の実現を目的の一つとして本件懲戒請求2をした者がいたとしても(甲 22),それらの者についても,本件ツイートを問題視する目的も併存していたことは明らかであり,政治的な意見表明の手段とする目的も有することによって直ちに本件懲戒請求2が事実上又は法律上の根拠を欠くものになるとはいえず,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認めることもできない。

 さらに,原告北は,上記第2の2鬱)アのとおり,各選定者らを含む原告北に懲戒請求をした多数の者の中には,原告北に対する懲戒処分がされることを期待していなからた者もおり,このような者については懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠くことを知りながら故意に懲戒請求をしたといえる旨主張する。しかし,懲戒請求者の懲戒処分に対する期待の有無と,懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠くことに対する認識とが論理必然的に結びつくものではないことに加え,各選定者らが原告北に対する懲戒処分がされることを期待していなかったことを認めるに足る証拠はない。したがって,原告の上記主張は採用できない。

 以上によれば,本件懲戒請求2は不法行為に該当するといえず,各選定者らは,原告北に対し,不法行為に基づく損害賠償義務を負わないから,その余の点について判断するまでもなく,原告北の請求は理由がない。

4 損害の発生及びその額(争点(3))について

(1)原告佐々本は,本件懲戒請求1がされたことにより,東京弁護士会の綱紀委員会での調査が開始され,同委員会に対して弁明のための答弁書の提出を余儀なくされたほか(甲9,弁論の全趣旨),上記のとぉり事実上の根拠を欠くものであったとはぃぇ,本件懲球請求1がされたことにより,原告佐々木の社会的評価や弁護士としての業務上の信用に影響が生じたとみることができる。

 他方,各選定者らによる本件懲戒請求1は同一の懲戒事由によるものであり,原告佐々木が余儀なくされた綱紀委員会での調査への対応も同一かつ統一的であったものといえる。

 以上の諸事情のほか,本件に現れた一切の事情を考慮すれば,本件懲戒請求1による原告佐々木に生じた精神的苦痛を慰謝するための慰謝料の額は,各選定者ら各自について15万円とするのが相当である

②また,証拠(甲8の1, 8の2,甲9)及び弁論の全趣旨によれば,原告佐々木は,本件懲戒請求1と同様の事由を懲戒事由とする多数の懲戒請求を受けていることが認められるところ,広島県内に住居を有する選定者らによる懲戒請求に関する本件訴えについて,他の弁護士に訴訟追行を委ねる必要性は認められる。そして,原告佐々木に生じた弁護士費用相当の損害金は本件訴訟の内容及び難易度,上記の慰謝料の額その他本件に現れた一切の事情を考慮すれば,各選定者ら各自について, 1万円の範囲で相当因果関係のある損害と認めることができる。

 以上によれば,各選定者らは,原告佐々木に対し,不法行為に基づく損害賠償債務として,各自16万円の支払義務を負う。..

 以上によれば,原告佐々木の請求は,被告らに対し,不法行為に基づく損害賠償請求として,いずれも各選定者らのために選各自につき16万円及びこれに対する不法行為の日(遅くとも本件懲戒請求である平成29年12月31日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるからその範囲で認容し,その余は理由がないから棄却し,原告北の請求はいずれも理由がないから全て棄却することとして(なお,訴訟費用についての仮執行宣言は相当でないからこれを付さないこととする。主文のとおり判決する。

広島地方裁判所民事第1部

裁判長裁判官 谷村武則..

裁判官    能宗美和

裁判官    信吉将伍

https://yomeireturns.wixsite.com/blog/post/%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%95%EF%BC%90-%E5%8C%97%E5%91%A8%E5%A3%AB%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%9C%B0%E8%A3%81%E3%81%A7%E6%A3%84%E5%8D%B4%E5%88%A4%E6%B1%BA%EF%BC%81

14マンセー名無しさん2019/12/02(月) 17:54:34.20ID:HeaqktMX>>17>>19 広島判決その他の部分

余命:二重起訴だ→認めない
余命:佐々木は東京弁護士会の会員であり、声明に反対も抗議もしていないから懲戒理由がある
→認めない
余命:受忍限度論→認めない

>>12
広島裁判で余命は和解金補填論を主張していないので
和解金は争点になっていないようだね

15マンセー名無しさん2019/12/02(月) 17:56:12.64ID:HeaqktMX>>25>>13
これまでの他の判決では北が勝っている
裁判官によって違いが出ることもあるということ