2520+. さすがだなぁ2

宮崎先生は、ティラーソン更迭をずっと前に予想されていた。

私はこの時点ではまだ理解できてなかった。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月14日(水曜日)参
通巻第5637号
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ティラーソン国務長官を解任、ポンペオCIA長官を指名
トランプは前々からティラーソン国務長官の外交に不満を鳴らしていた
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トランプ大統領は、対中国外交の姿勢を転換させてきたが、肝心のアメリカ外交をつかさどるトップに親中派キッシンジャーに繋がるティラーソン国務長官が目の上のたん瘤となっていた。
電撃的にツィッターで解任し、腹心のポンぺオCIA長官を充てるとした。

下記は小誌の平成29年(2017)10月18日(水曜日)第5486号の記事である。
まず冒頭に再掲載する。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ティラーソン国務長官の更迭は「時間の問題」となった」「後継はニッキー・ヘイリー国連大使か、ポンペオCIA長官との観測」
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ベーカー元国務長官はブッシュ政権下で世界をまわって辣腕ぶりを発揮した。その前のレーガン政権では1期目が首席補佐官、二期目は財務長官だった。プラザ合意をしかけ、日本のアジア通貨基金構想を潰したのは、このジム・ベーカーだった。
そのベーカーはテキサツの石油ビジネスで成功し、政治家になる前からのブッシュと親しかった。おなじ石油人脈にティラーソンがいた。
ベーカーはティラーソンから「国務長官の話があるが」と相談を受けたときに「最大の問題はトランプ大統領との個人的な関係の構築だ」と助言した。ふたりの呼吸がぴたりと一致するか、否か。
ティラーソンはエクソン・モービルの経営最高責任者であり、戦略的決定権は彼自身が行う。ティラーソンはエンジニア専門であり、41年間、エクソン・モービルにつとめ、31年間、同じ女性を妻とし、真面目な性格である。つまりトランプとはまったく肌合いが違うのだ。
ティラーソンは、石油企業家として難しい交渉にも長け、世界の産油国の殆どをまわった。したがってカタールの首長とも、アブダビに首長ともエクソン時代から親しく付き合ってきた。プーチンからは勲章をもらったこともあった。
ティラーソンを政権引き継ぎチームに強く推挽したのはキッシンジャー、コンドレーサ・ライス(元国務長官)、そしてゲーツ(元国防長官)らだった。交渉の名人というのは米国外交を担う上で重要な素質である。人選の最終選考は当時のトランプ側近だったフリーバスとバノンだった。バノンは、ティラーソンがふさわしいとトランプに告げた。
しかし政権入りした最初から意見の衝突があり、七月には鮮明な対立関係になっていたと関係者は言う。同じ「ネゴシエーター」としても、トランプは不動産ビジネスの「取引術」であり、ティラーソンは石油ビジネスの交渉人である。
ティラーソンは国務省予算の削減をトランプから強く言われ、ともかく8%の人員をカットした。トランプは国務省予算の30%削減を言いつのり、人員も15%削減を目標としていた。副長官は決めたが次官人事どころではなく、国務省には冷たい風が吹き荒れていた。

▼国務省の士気低下は米国外交の根幹を歪めないか?

国務省の士気は下がりっぱなしだった。ヒラリーは国務省に内緒で私的メールを飛ばし、ベンガジ事件を引き起こして辞任に追い込まれ、次のケリーはと言えば、自我が強く、執務室にマホガニーの机を持ち込んでの贅沢三昧。自己の名誉欲が強くオバマ大統領を見下すところがあった。
だからティラーソンが新たに国務省のトップとしてやってくると聞いても、国務省の職員にはそれほどの期待はなく、省全体の空気はささくれ立っていた。
エクソン時代のティラーソンは、自分の決定が最終意思である。ところが国務長官というのは大統領の決定に従うポストである。ティラーソンの考える世界と、トランプのそれとは大きな開きがあり、中東問題での最終的判断をトランプはティラーソンではなく女婿のクシュナーの意見を尊重した。
ティラーソンにとっては、面白くない。いやな仕事をひきうけてしまったものだと精神的にも滅入った時期があった。
「金正恩はリットル・ロケットマン」とトランプは揶揄した。ついに北朝鮮問題で衝突した。「北と交渉など時間の無駄だ」とトランプはツィートし、ティラーソンは切れた。
トランプを「莫迦」と口走った(正確を期すと、ティラーソンが言った「moron」は「低能」「魯鈍」の意味がある。知能が8-12歳ていどという意味で、idiotよりは上、「変質者」という意味もある。邦訳で「莫迦」という報道は、ニュアンスが伝わらないだろう)。
かくしてティラーソン更迭は「あるか、ないか」の問題ではなく「時間の問題」となっており、後継にはニッキー・ヘイリー国連大使か、ポンペオCIA長官が有力視されている。ボルトン元国連大使はダークホウスと観測されている」(引用止め)

この記事を書いてから五ヶ月の時間が流れた。トランプはいよいよしびれを切らしたということだろう。
後任のポンペオはカンサス州選出の下院議員を経て、トランプの忠臣。
これによりCIA長官には副長官を務めるCIAのベテランの副長官ジーナ・ハスペル女史を昇格させる。
ハスペルは米国市場初の女性長官となる。

(以上)

もう1つ、コピペ掲載しておく。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月14日(水曜日)
通巻第5635号  <前日発行>
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「北朝鮮の核と共存する覚悟はあるか」とウィリアム・ペリー元国防長官は警告していた
ペリーは、「金正恩との交渉術」をトランプ大統領に提言
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ウィリアム・ペリー元国防長官(1994-1999)ほど、日本と縁が深い政治家もめずらしい。そもそも黒船来航のペリー提督は五代前の叔父にあたる家系である。

クリントン政権下で国防長官(カーター政権でも国防次官)のときペリー国防長官は頻度激しく来日し、引退後は、『日本経済新聞』に「私の履歴書」を連載。勲一等旭日大章も授与されているほどだ。

そのペリーは北朝鮮との交渉の責任者だった。もともと彼は数学、工学専門で、ミサイルの軌道の数式などお手の物、現在はスタンフォード大学で教鞭をとり、重要な政局の節目には独自の見解を披歴する。

ペリーは現職時代、来日した時の記者会見で、「北朝鮮の核と共存する時代がくる」と予言し、「その覚悟はあるのか」と日本の対応を促した。ところが平和ボケの日本の政治家はペリーの言葉を理解しかねた。

ペリーは『ワシントンポスト』(2018年3月12日)に寄稿して、次に提言をなした。
「北朝鮮との交渉において留意すべき第一は、かれらは体制の維持と延命をあらゆる課題より優先させていること。第二に指導者は残虐で無慈悲であるが、クレージーではない。合理的思考ができる人たちである。第三にかれらはイデオロギーなどまったく信じていない。倫理や道徳に顧慮する気配はないが、思考方法はきわめてフレキシブルである。そして第四に、かれらは経済発展に重大な関心を抱いているとはいえ、経済的利益と体制の維持という優先課題とを取引することはない。」

したがって米国は、北朝鮮が実現不可能な、非現実的な条件を示して交渉に臨むと失敗するだろう。
  北朝鮮の「非核化」は、検証が困難であり、事実上、不可能である。つまりペリーは「北朝鮮の核」と共存を考えるべきだろうと示唆しているのである。なぜなら米国は核開発凍結、軽水炉援助などを条件に北を援助したが、1985年、1992年、1994年、2005年、そして2010年の交渉でみごとに騙された。

 

▼米国の対中国政策の変革が背景にある

トランプが金正恩との会談に前向きという劇的な姿勢の変化の背景には米国の対中国認識の大きな変革がある。
米国はいまや朝野を上げて反中国に傾斜しているのである。

過去四十年間、米国は中国を国際社会に加え、WTOという貿易システムに巻き込むことによって経済発展が実現すれば、中国は民主化するという、誰が言い出したかわからない新興宗教のような「神話」(エンゲージメント)に取りつかれてきた。

しかしGDP世界第二位となった中国が自由民主社会の実現どころか正反対に軍事力がとめどなく増強させていた。その反面で、十四億の人民を情報管理して統制下におき、ましたや民主社会をせせら嗤うかのように、習近平は独裁体制を構築して、時代を逆戻りさせた。

米国は自分たちの過去の政策の間違いを深刻に認識するにいたる。
昔の米国がとった「中国封じ込め」(コンテインメント)からニクソン、カーターを経て「関与政策」に転換し、レーガン以後は、その中間的な「コンゲージメント」(封じ込めつつ関与する)政策に終始してきた。その結果、中国は付け上がり、米国と太平洋を二分しようなどと豪語するようになった。

オバマ政権後期になって、ようやく米国は「アジアピボット」を言い出し、中国とは敵対的になったが、トランプ政権も中盤にさしかかって、ようやく「封じ込め政策」を表に出した。

対中政策の巻き戻しは、必然的に周辺国への関与の姿勢が変革される。
トランプは日本、韓国、台湾に防衛負担増強を要請し、またアジア各国の米国離れに、手を打ち出した。

軍事予算を劇的なまでに増やし、アメリカンファーストの軍隊は、世界一のポジションを確保するとした。

現在のアジア諸国において米国と密接な絆を持つ国は日本、韓国、台湾とベトナムであり、完全に中国側に転換したのはラオス、カンボジア、マレーシア、タイ、ミャンマー、そしてブルネイである。
両天秤にかけての様子見がフィリピン、インドネシア、シンガポールという色分けになる。

はたと気が付けば、インドが保護してきた周辺国のネパール、バングラ、スリランカ、パキスタン、モルディブが中国寄りへの傾斜という実態に驚愕の声を上げたように、米国はいま、アジアにおいて米国の同盟国が減って、中国サイドに急傾斜している国々のおびただしさという現実(リアル)を目撃し、外交の転換を熟慮してきた。
したがって反中国という米国の姿勢は、共和党タカ派のみならず民主党の多くも、そしてリベラルなニューヨークタイムズの論調のそうなのである。

(宮崎正弘のコメント)どちらかといえば親中派のティラーソンでしたから、中国とは敵対せず、ウィンウィン関係でやっていけると、キッシンジャー仕込みの姿勢が、対中関係の立ち位置を変えたトランプにとっては、邪魔になった。ということでしょう。
次に解任の噂があるのはマクマスター安全保障担当大統領補佐官で、かわりにジョン・ボルトン元国連大使が充当という説が飛び交っています。
ボルトンは保守タカ派で、リベラルからの攻撃にさらされるでしょうが、このポストは議会承認が不要ですので、かなり実現性は高いように見受けられます。

(以上)

つまり、ティラーソン首切りは北朝鮮への姿勢というより、媚中派を切ったという意味だろう。そして「北朝鮮」は対中包囲網として取り込む、か・・・

1. はじめに(お願い)へ戻る  目次もあります

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月15日(木曜日)弐
通巻第5639号
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米朝会談が予定通り実現する可能性は50%だろう
金正恩が「トランプとの会談を望む」と、本当に伝えたのか?
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韓国の特使が北朝鮮へ行って、南北会談を板門店で行うことが決まったが、そのおりに金正恩が「非核化も含む議題で米国大統領と会談する意向があることをトランプ大統領に伝えて欲しい」と口頭で発言した。ということになっている。

本当に、この発言があったのか。韓国側の創作ではないのか、と疑問符をつけたのがブルッキングス研究所のレポート(3月14日)だった。ジュン・パク女史は同研究所のコラムサイトで「この台詞は本当の金正恩の口から発せられたのか」と書いている。

またヘリテッジ財団の報告では、ドタキャンあるいは延期の可能性に言及している。
同財団のコラムに専門家のブルース・クリングナーが財団レポート(3月14日)に寄稿し、「米朝首脳会談に関して、北朝鮮が公式な確認をしていないではないか」と、やはり疑問を呈している。

考えてみれば不思議でホワイトハウスの中庭で、トランプと金正恩との会談を記者会見したのは韓国の特使団であり、トランプ大統領は出席していないのである。韓国人代表団の会見のなかで、一言、「五月まで」という言及があるだけの記者会見だったのである。

にもかかわらず、報道が先走りを演じ、「会談前にせめてこれだけの前提条件(たとえば北に拘束されている三名のアメリカ人の解放)をつけよ」「制裁緩和を先に条件とはするな」などと喧しい。いずれも首脳会談は行われるという前提での提言である。

トランプは中国に妥協的なティラーソン国務長官を解任し、ついで知的財産権侵害への報復として中国からの輸入品に高関税をかける旨、14日に発表した。

これを受けたウォール街は大幅に株価を下げた。トランプの関心はすでに中国を向いている。
日本のスタンスは「北朝鮮の絶対的な非核化」であり「検証が可能な、不可逆的な」条件をすでに米国とは確認し合ったとしている。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月16日(金曜日)
通巻第5640号  <前日発行>
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トランプ政権、これで対中国強硬派、アンチ・グローバリストが勢揃い
ティラーソン国務長官解任劇に隠れたが、コーン経済諮問委員長も去った
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トランプ大統領に経済政策を進言する大統領国家経済諮問委員会のゲリー・コーン委員長は、対中国製品課税強化に抗議する意味を込めて、政権を去った。トランプは中国の鉄鋼、アルミ製品に25%、10%の関税をかけると発表した直後だった。コーンはウォール街偏重のきらいがあった。

新しく大統領国家経済諮問委員長に指名されたのはラリー・クドロオ(70歳)である。
クドロオ? あのアンチ・チャイナの代表的論客?
その通り。かれは中国へ高関税を課すのは「当然の罰」であり、「なぜなら中国は国際的貿易ルールをまもってこなかったからだ」とCNBCの番組で堂々と強硬なコメントで言ってのける対中タカ派のチャンピオンである。

まして中国への貿易戦争では「ブッシュ政権が対イラク戦争で『多国籍軍』を形成したように、対中貿易戦争の多国籍軍を形成するべし」と発言してきた。ラリー・クドロオは自由貿易に懐疑的であり、一貫してトランプのアンチ・グローバリズムを支持してきた。大きな政府は不要というレーガン流の思考回路の持ち主。このポストは上院の指名承認が要らない。

これで大統領貿易諮問委員会のピーター・ナヴァロとともに、国務省からは対中宥和派のティラーソンが去り、ポンペオCIA長官が就任することに決まった。
正式にポンペオが指名承認されると、対中タカ派が政権に勢揃いすることになる。USTR代表はやはり対中強硬派のロバート・ライトハイザーだ。かれはNAFTAの再交渉に専念している。

ラリー・クロドオはフレッシャー大学で歴史学を専攻、プリンストン大学では公共政策と国際関係を学んだが、経済学では博士号を取得していない。だがレーガン政権下で、予算局(当時はディビット・ストックマンが局長だった)にポストを得た。

ユダヤ人だが、若き日に、神への信仰を失って一時はアルコールと薬漬けになったことを本人も認めている。しかしカソリックの信仰に復帰し、アルコールを経った。このプロセス、まるでブッシュ・ジュニア大統領とそっくりである。

以後、FRBではボルカー議長の下でエコノミストを努め、ウォール街に転身してからはベア・スターンズ、ペイン&ウェーバーなどの名門証券でエコノミストを務めた。
近年はCNBCテレビで「ラリー・コーナー」を担当し、経済予測で名前を売ってきた。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月16日(金曜日)弐
通巻第5641号
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(休刊のお知らせ) 海外取材旅行のため3月18日―26日が休刊となります。
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米中貿易戦争は「破局」。中国は対米交渉陣を立て直しへ
明日、王岐山(火消し請負人)を国家副主席へ選出。対米交渉のトップへ
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トランプが発動した中国製鉄鋼、アルミ製品への25%、10%課税に引き続き、知的財産権の侵害による損失を見積もり、IT製品などへ報復関税をかける旨を発表した。これはトランプの対中貿易戦争宣言に等しい。

慌てた中国は「米中貿易戦争は破局でしかない」として、急遽、劉鶴と楊潔チを米国に派遣したが、冷遇された。
いまの米国内の雰囲気は中国敵視である。

中国は虎の子の米国輸出急減を恐れ、対米交渉陣の立て直しを意図して、開催中の全人代で明日17日、「待望の」王岐山(「火消し請負人」という異名をとる)を国家副主席へ選出し、以後。対米交渉のトップに据える。現国家副主席の李源潮は引退へ追い込まれる。李源潮は江蘇省書記を経て、政治局員だったが、第十九回党大会で外され、団派としては胡春華に託するしか選択肢はなくなった。王洋は政治協商会議主席という閑職に回された。

数年前から米国は連邦政府職員ならびに連邦政府の施設での華為技術(ファウエイ)製品使用を禁止してきた。さらに先週、この華為技術を取引関係が深く、「中国の代理人」の疑いの濃いブロードコムの米社クアルコム買収を「国家安全保障」を理由に拒否した。

米中貿易戦争を予測するウォール街では連日株価下落に見舞われているが、トランプは反ウォール街の騎手ラリー・クロドーを大統領国家経済会議委員長に選出し、ティラーソン国務長官も解任して対中対決の姿勢を鮮明にしたばかりである。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月17日(土曜日)
通巻第5642号
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(休刊のお知らせ)明日3月18日から26日まで海外取材のため小紙は休刊です。
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中国の経済侵略はアジアばかりではなかった
すでにアフリカに10000社が進出、ジブチ軍事基地も拡張へ
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マッキンゼーの最新の調査では、アフリカ大陸に進出した中国企業(はっきりと中国人がオーナーと登録されている企業だけで)は一万社。なかには1500名の現地人を雇用する建設会社もある。

これら多くは中国人の「移民」である。系列にアフリカ現地子会社を抱えているところも目立つため、こうした「中国系」を含めると二万社を超えるのではないかと米国のアフリカ研究者らも見積もる。

米国が神経を尖らせるのはジブチである。米軍基地の隣に中国は軍事基地を建設し、すでに数千名が駐屯、近い将来に一万人規模になって、以後、アフリカ東海岸進出の拠点とするのではないか、と疑心暗鬼だ。

米海兵隊のトーマス・ウォルドハイザー提督は「明らかに中国はアフリカ沿岸諸国への軍事的プレゼンスを強めようとしている。西側にとって脅威となりかねない」と警告しており、またティラーソン国務長官は「中国からの負債と引き換えに、アフリカ諸国は主権を喪失している」と述べた。

そのためにティラーソン国務長官はアフリカを歴訪中だった。旅の途中でトランプ大統領の「解任」を知らされ、一度はワシントンに戻ったものの、3月31日までは職にとどまるとしており、残りの訪問予定国であるジブチ、エチオピア、ケニア、チャド、ナイジェリアを訪問しなおすのではないかとする観測もある。